『 開発よりも、PRよりも、やはり販売が重要! ~最先端技術開発の落とし穴~』

(お気持ちはわかりますが)社長は、ほどほどに

 
広報という仕事柄、
クライアント様の記者会見に立ち会うことがありますが、事前に、クライアント様に対し、釘を刺さないといけないことがあります。『社長はしゃべりすぎないでください!』ということです。

経営者のための販促広報

多くの社長様は、
このアドバイスを守ってくれますが、時に、大熱弁で延々と語り続ける社長様… も、もちろんいらっしゃいます。

そんな時、
記者サイドはというと、全くもってチンプンカンプン、という始末。当然ですよね。

特に、技術系のベンチャー企業では、
製品開発は、社長主導のケースが多く、やはりそれだけ思い入れが強く、その想いが記者会見でとめどなくあふれ出して… と、気持ちはわかりますが。

一方、
記者が最も知りたいことといえば、

  • その製品を誰が使い
  • それによって、どんな利益が得られるのか

ということ。

目安としては、
社長は15分程度の時間で、製品の特徴、開発背景、マーケティング戦略等を簡潔に述べ、あとは技術担当・営業担当に任せる、という感じでしょうか。

最先端技術ほど、販促が困難

実は、というよりも、無論、
ビジネスにおいては、開発より販売が重要です。

少々言い過ぎかもしれませんが、
ビジネスである以上、売れないことには話しになりません。

開発というのは、
秘密裏に進行するクローズドな業務で、それだけでは1円にもならないわけです。

一方で、販売は、
開発された製品を情報化し、赤の他人から対価を得て、流通させるという業務です。

どんなにすばらしい商品でも、
マーケットが存在しなければ、マーケットを作るところから始めなければなりません。

その点でいえば、
特に、最先端技術の開発においては、後発優位となるポジショニングも、常に意識していなければなりません。

社会性および話題性があるだけでは売れない!?

以下、ピーアールセンター会長・肥後が経験したケースの紹介です。

20年程前、医療機器ベンチャーH社(当時、年商5億円、従業員23名)は、従来の診察券に代わるものとして、患者の医療情報を記入した電子カルテを開発しました。

経営者のための販促広報

既往症、薬歴、アレルギー、各種検査結果などの情報を書き込める電子カルテで、医師と患者が情報を共有することができるという、当時、最先端の技術開発でした。

医療の将来にかかわる新システムとなれば、社会性、話題性には事欠きませんので、マスコミにも広く取り上げられ、各地の病院からの問い合わせも殺到しました。しかしながら、H社が期待したほどの売上とはなりませんでした。

システムが稼働し、2年が経っても、全国で8台ほどしか導入していない、という状況でした。

販売促進へのシフト

そんなH社からの相談は、
問い合わせはあるにも関わらず、売上が全く上がらない、なんとか売る方法はないか、というものです。

システムの導入によって、

  • 病院の経費や人手がどれくらい軽減されるのか
  • 現場の医師の仕事がどれくらい軽減され、医療の充実にどれくらい貢献するのか

肥後は、医療関係者に直接聞いて回りましたが、的を射た回答は、全く得られませんでした。

医療情報の共有化によって、
大局的に国民の医療費の大幅な削減が実現する、といわれても、病院からすれば、システム導入による費用対効果の試算が立たない以上、検討の余地がないわけです。

また、
電子カルテの記載内容も、患者の基礎データに加えて 最新の診断結果がなければ、医師にとっては全く役には立ちません。その入力負担を誰がカバーするのか、その点が全くクリアになっていなかったのです。

今でこそ、PCが無ければ医師も仕事になりませんが、20年程前のことです。もちろんほぼ全てが手書きの時代です。

経営者のための販促広報

まさに、H社の悩みは、
パイオニアが抱える課題、そのものでした。

システムに対する技術評価は非常に高く、社会的メリットも非常に大きい、PRも大成功、というケースであっても、その段階では時代が追い付かず、販促の観点からすれば、まさに、後発優位となるケースです。

その後はといえば、もちろん、
市場開発つまり販売促進を軸としたプロモーションを強化することになりました。

開発の成功は、もちろん重要です。
広報PRの成功も、もちろん重要です。

しかしながら、
販売までを成功させるためには、入念なプランニングに基づく『販促広報』が、やはり重要なのです。

ちなみに、本ケースでは、
稼働中のシステムの実例を軸に、病院、患者、社会、それぞれのメリットを強調し、PRの強化に基づく代理店支援を手厚くすることで、市場開発を推進していくことになりました。
 
 
マーケティング×販促広報【新・販促広報】を提唱
株式会社ピーアールセンター CMO 内田悟志

 


 

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